例年12月~3月ごろにかけて流行がみられるインフルエンザ。ここ数年はCOVID-19の流行に伴ってインフルエンザの流行は目立たなかった印象です。今年はマスク無しの生活に少しずつ戻ってきていますが、COVID-19の流行以前のように今年はインフルエンザの流行が目立ってきているようです。インフルエンザは短期間で多くの人に感染が広がる病気です。愛媛県下でもインフルエンザの流行期に入り、学級閉鎖の件数も増加傾向にあります。八幡浜市内の学校でも流行が目立っているようです。今回は、インフルエンザの症状や治療についてご紹介します。
【症状はどのようなもの?】
インフルエンザと普通の風邪では、似た症状もありますが
〇普通の風邪:様々なウイルスに感染することにより起こります。今年はRSウイルスの感染も目立ちました。
→症状は「のどの痛み・鼻水・くしゃみなど」ですが、インフルエンザよりは高熱や全身症状はあまりみられません。
〇インフルエンザ:インフルエンザウイルスに感染することによって起こります
→症状は「38℃以上の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身の倦怠感」などが、急速に現れるのが特徴です。のどの痛みや鼻水、咳などの症状もみられます。子どもや高齢者では、重症化することがあります。
【検査はいつ受けたらいい?】
〇「発症から12時間後~48時間以内」
・発熱などの症状が出てから、発症12時間以内に抗原検査を実施した場合はウイルスがいても反応していない「偽陰性」になることがあります。
・発症後9時間未満に陰性であった場合、5人に1人(約20%)は最終的に陽性であったという報告もあります。
→しかし決して、検査をするのが遅い方が良いというわけではありません。インフルエンザの治療薬は早い方が効果が良くなることが期待されます。例えば、抗ウイルス薬であるオセルタミビル(タミフルⓇ)は投与開始が発症48時間よりも12時間または24時間以内の場合は、より発熱などの症状が出現している期間を短縮できるという報告があります。
高熱出現から半日程度経って検査を受けてみるのがオススメです
【治療】
〇発症後48時間以内であれば抗インフルエンザ薬の効果が期待できます
抗インフルエンザ薬には、内服薬、吸入薬、点滴などがあります。それぞれに特徴がありますが、インフルエンザに伴う症状が出始めてからの時間や病状により効果が異なり、必ず抗インフルエンザウイルス薬を投与しなければいけないわけではありません。
【ご自宅での注意事項】
〇室内の保温・保湿
・インフルエンザウイルスは低温・低湿度の条件で、増えていきます。このため、出来るだけ室温を20~25℃、湿度を50~60%程度に保つようにしましょう。
・1~2時間に1回程度は換気する事も大切です。
〇解熱後2日間が経過するまでは外出を控える
・個人差はありますが、発症後3~7日間はウイルスを排出していると言われています。
・最低でも解熱後2日間は自宅で様子を見ておきましょう。