肝臓・禁酒・減酒外来|こいずみ内科・消化器内科クリニック|愛媛県八幡浜市八幡浜駅前

〒796-0010愛媛県八幡浜市松柏丙780
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肝臓・禁酒・減酒外来

肝臓・禁酒・減酒外来|こいずみ内科・消化器内科クリニック|愛媛県八幡浜市八幡浜駅前

当院の特徴

当院の特徴

  • 日本肝臓学会 肝臓専門医による診療
  • 日本超音波医学会 超音波専門医による腹部エコー検査
  • 愛媛県下でも数少ない禁酒・減酒外来

当院の禁酒・減酒外来について

当院では「アルコール依存症の診断と治療に関する研修」を修了したスタッフが、減酒外来を担当します。

以前より、「お酒を減らしたい」、「お酒との付き合いを変えてみたい」というお声をよく聞いていました。当院では、そういった方達を対象とした減酒外来を始めることにしました。従来のアルコールをよく飲む方達への指導や治療はお酒をやめること、「禁酒」に重点が置かれてきました。我々がアルコールと向き合いたいという方達を応援するために開始するこの外来の最終目標も禁酒であることに変わりはありません。
しかし、一番最初から1滴も飲まずに断酒できる方は限られています。この外来では年齢・性別を問わず、「お酒の量を減らす」ことや「問題のない飲み方をする」ことも含めた、受診した方それぞれの多種多様なゴール設定に合わせたお酒とのお付き合いをサポートしていきたいと考えています。

「お酒の習慣は気になっているけど、病院に相談に行ったら『お酒をやめなさい』と責められるのではないか?」その心配はいりません。まずは、私たちとお酒の習慣を見直し、健康的な生活へのスタートを感じてみませんか?ぜひお気軽に相談にいらしてください。

こんな方に受診をお勧めします

  • お酒の習慣が気になる
  • お酒の量を減らしたい
  • お酒に関する健康チェックをしてみたい

お酒の習慣が気になっている方お酒の量を減らしたい方お酒に関する健康チェックをしたい方アルコール依存症の診断がつく方もこの外来を受診することが可能です。ただし、アルコールの問題が重篤で、お酒を断つことが望ましいと判断される方には、断酒をおすすめすることもあります。必要に応じて、他病院への受診をおすすめします。

肝臓の疾患について

肝臓は「沈黙の臓器」といわれています。その理由は、肝臓の病気はある程度進行しないと症状が現れないことが多いからです。そのため、肝臓に異常が起こっても気づきにくく、肝臓の病気が見つかったときにはすでに病状が進んでいることも少なくありません。ですから、健康診断などで定期的に肝臓が正常に機能しているかどうかを確認することはとても重要です。健康診断の結果、肝機能の異常を指摘され、要治療・要精密検査の指示のあった方は、症状がなくても速やかに医療機関を受診してください。経過観察の指示があった方につきましても、指示されている期間内に受診することをお勧めします。
当院では日本肝臓学会専門医の院長が、B型・C型肝炎、肝硬変、などの治療を専門に行っています。お気軽にご相談ください。

肝臓病のセルフチェック

このような症状やお悩みがある方はご相談ください

  • 健康診断などで肝機能の異常を指摘されたことがある
  • 健康診断や医療機関で血液検査などをしばらく受けていない
  • 家族に肝炎や肝臓病の人がいる
  • C型肝炎、B型肝炎の検査を受けたことがない
  • 肥満ぎみ
  • お酒をたくさん飲む
  • 白目の部分が黄色い気がする
  • 体がかゆい
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 食欲がない、体重が減ってきた
  • 足がむくんでいる
  • お腹が張る
  • 右のあばら骨のあたりに痛みを感じる
  • 過去に輸血を受けたことがある
  • 鍼(はり)治療を受けたことがある
  • 刺青をいれている ボディピアスをしてる

肝臓病の初期には症状がないことがめずらしくありません。早期発見、早期治療のために肝臓病のリスクがないかをチェックして、当てはまる方は受診をお勧めします。肝臓に関するお悩みなど、気軽にご相談ください。

腹部超音波検査

当院での腹部超音波検査は超音波専門医の院長が施行します。腹部超音波検査(腹部エコー)とは、人が聴くことができない高い周波数の音波(超音波)を用いて臓器を見る検査です。腹部に検査用のゼリーを塗り、超音波を発信するプローブ(探触子)を当てて、跳ね返ってくる反射波を画像化して診断します。受け取る超音波信号は、何に当たったかによって変わるため、モニター画像で、内側の様子を鮮明に知ることができます。腫瘍をはじめ、脂肪肝、胆石、胆のうポリープ、腎のう胞、腹水など、様々な病気を発見するのに適した検査です。毎年受診することで、生活習慣から起こり得る所見の変化を観察することもできます。ただし、消化管ガスの影響や体型によって、画像の描出が難しいことがありますので、描出できた範囲内での評価となります。検査は10分前後と短く、ゼリーが少し冷たく感じる程度で痛みもありません。

エコーを用いた肝硬度測定・脂肪定量検査

当院では最新の超音波診断装置を用いた肝硬度測定、肝脂肪評価が可能です。エラストグラフィーという内臓の硬さを推定する手法を用いて、肝臓が正常に近い状態なのか、慢性肝炎の状態なのか、肝硬変に至っているのかを予測します。また、超音波信号の減衰を利用した肝脂肪定量予測が可能です。脂肪肝といっても、肝臓内の脂肪量が重度の脂肪肝なのか、軽度の脂肪肝なのかをエコーを用いて予測することが出来ます。

血液検査

肝臓は様々な酵素の働きによって代謝や解毒などの機能を果たしていますが、肝臓が障害を受けると、血液の成分が変化したり、酵素が血液中に漏れ出したりします。そこで、血液の成分を検査して、肝臓が正常に機能しているかを調べます。

肝臓の主な病気

肝炎

肝炎とは肝臓の炎症のことで、肝炎ウイルスの感染、アルコールの過剰摂取、肥満など、様々な原因で起こります。急性肝炎と慢性肝炎に分けられており、急性肝炎は6か月以内に落ち着くものをいい、6か月以上の期間持続する肝炎を慢性肝炎といいます。慢性肝炎で軽い肝炎が長期に続く場合、症状はあまり認めません。しかし10年、20年あるいはそれ以上続き、肝臓に線維(コラーゲンなど)が蓄積し、肝細胞が再生する力を失うと肝機能が低下してきます。こうして肝硬変に進行します。
慢性肝炎では皮膚のかゆみを伴うことがあります。炎症が強い場合には倦怠感を認めることがあります。急性肝炎で短期間に炎症が起こる場合は、発熱、のどの痛み、頭痛、体のだるさなど、かぜのような症状を認めることがあります。食欲低下、吐き気、腹痛を感じることもあります。また、血液中のビリルビン濃度の上昇により、黄疸が出現し、皮膚や白目の部分が黄色くなったり、尿が濃い茶色になったりすることがあります。皮膚に発疹がみられることもあります。
劇症肝炎(急性肝不全)は、肝臓の機能が急激に低下し、意識障害などの重篤な症状が現れます。全身の臓器に障害を起こしやすいため、肝臓に対する治療だけでなく、呼吸や循環などの全身的な管理が必要になります。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス(HBV)に感染することによって起こります。血液感染(輸血や出産、刺青、針刺し事故など)や性交渉などによることもあります。出産後や乳児期に感染すると高率に慢性化し、肝硬変、肝がんへと進展する場合があります。症状としては全身のだるさ、食欲の低下、吐き気、嘔吐、褐色尿、黄疸などが出現します。
B型慢性肝炎では徐々に肝臓が破壊されていくため自覚症状が現れないことが多いといえます。成人で感染した場合はB型急性肝炎となり、一部は劇症化(重症の肝炎になり、肝不全により死に至る)することがありますが、多くは治癒します。B型肝炎に対してはインターフェロン治療や核酸アナログ製剤が有効であり、病態に応じて使用されています。

C型肝炎

C型肝炎ウイルス(HCV)の感染によるもので、血液を介して感染します。感染しても肝炎は重症化せずに、急性肝炎としての自覚症状がない場合もあります。劇症化することはまれですが、感染後に約70%は慢性肝炎に移行するとされています。C型慢性肝炎では、肝臓で炎症が持続することにより、肝硬変に進行したり、肝がんができやすくなったりします。肝硬変や肝がんに進展する最も大きな要因といわれています。
C型肝炎では、かつては副作用の強いインターフェロン治療が積極的に行われていましたが、近年では副作用の少ない経口薬(直接作動型抗ウイルス薬)が登場し、ほとんどの患者さまでウイルスを排除できるようになっています。

アルコール性肝障害

アルコール性肝障害は常習的に飲酒している方に発症する病気です。飲酒によりアルコール性脂肪肝になり、さらにアルコール性肝炎に進展します。治療せず放置し大量飲酒を続けると、肝炎が長く続くことによって肝硬変や肝がんに進行する場合もあります。治療は原因が飲酒であることから、禁酒が原則となります。禁酒により約30%の方の肝臓は正常化し、約10%は悪化して、肝硬変へ進行するといわれています。

脂肪肝

肝臓は食事等から摂取した栄養のうち、使い切れなかった脂肪を中性脂肪やグリコーゲンとして蓄える働きがあります。しかし、脂肪分が貯まりすぎるとやがて肝細胞にも影響が起こってしまいます。
健康な肝臓内に占める脂肪の割合は、5%未満です。肝臓内に脂肪が5%以上を占める場合には脂肪肝となります。ただし、エコーやCTなどの画像診断では、20%以上の中性脂肪が肝臓に蓄積した状態でないと、脂肪の蓄積を確認できないといわれています。脂肪肝というと、飲酒によるアルコール性脂肪肝を思い浮かべる方が多いかもしれません。飲酒による脂肪肝はもちろん多いのですが、飲酒歴がないのに肝臓に脂肪が貯まりすぎてしまう「非アルコール性脂肪性肝障害(NAFLD)」「代謝異常に関連する脂肪性肝疾患(MASLD)」が近年増加しています。MASLD2020年にアメリカ、ヨーロッパで提唱された新しい疾患概念で、肥満・メタボリックシンドロームを基本にあり、糖尿病や高血圧、脂質異常症の管理をしていくことが重要です。MASLDは新しい疾患概念ですが、海外そして日本の研究では、NAFLDと診断された方の95%前後がMASLDと診断が一致するとの報告があります。脂肪肝になっただけでは自覚症状はほぼ無いと思われます。健康診断などで指摘されて判明することがほとんどです。特に症状がなく、肝炎でもないため、脂肪肝の指摘があっても放置してしまう方も多いのですが、やがて肝線維化が進行して、代謝機能不全関連脂肪性肝炎(MASLD、旧名称:非アルコール性脂肪性肝炎(NASH))による肝硬変や肝がんにも移行しやすい状態ですので、当院までご相談ください。

薬剤性肝障害

薬剤性肝障害は、医療機関で処方された薬やドラッグストアで購入できる薬、サプリメントなどが原因となり起こる肝機能障害です。中毒性と特異体質性に分類されています。血液検査の結果で判明することが多く、症状としては体のだるさ、食欲低下、吐き気、嘔吐、黄疸、褐色尿などを認めることがあります。

肝硬変

肝硬変は慢性肝疾患(B型肝炎やC型肝炎の肝炎ウイルス、脂肪肝、アルコール性肝障害など)の長期経過で最終的に到達してしまう可能性がある病態です。その名前の通り、肝臓が線維化によって硬く変化し、肝臓が凹凸不整の状態となり、脾臓の腫大を伴うことが多くみられます。肝硬変の多くは自覚症状がない「代償期」の状態ですが、末期肝硬変の状態になると自覚症状が現れます(非代償期)。非代償期では黄疸や腹水・浮腫、食道静脈瘤の破裂(吐血)、肝性脳症といった合併症が現れてきます。肝硬変の治療は、原因を取り除くことが第一です。さらに、肝硬変の状態になった際には、食事・栄養・生活習慣にも十分に気をつけていく必要があります。
B型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルスに伴う肝硬変、肝細胞がんには国の「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業」による医療費の自己負担軽減が適応になる可能性があります。詳細は当院へご相談ください。

肝がん

肝がんは、肝臓の細胞ががん化する「原発性肝がん」と、他臓器で発生したがんが肝臓に転移する「転移性肝がん」に分類されます。
肝細胞がんは慢性肝炎や肝硬変を背景に発生することがほとんどで、それらの早期の治療や進展抑制が非常に重要になってきます。肝機能低下による症状がみられるため、肝硬変などにみられる合併症(症状)があらわれます。病状に応じて、外科的切除、ラジオ波焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法、抗がん剤(分子標的薬)、放射線照射、重粒子線治療など、様々な治療法が選択されます。

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